図書室の本棚に隠れながら、さっきの状況を思い出してみる。
「えー…っと……。確か」
遥先輩と男の人がアレをしてたんだよね…。
…………遥先輩ってソッチ系だったの!?
遥先輩とは、本名は鶴見 遥城といって、この学園創設きっての美少年だと言われている。その美貌を見た者は老若男女誰でも一瞬で恋に落ちると言われているほどだ。
更に家が日本を代表する財閥で、その遥先輩と関係を持ちたいという人は男でもいるらしい…。
この学園も県内トップ校で、偏差値は70を超える。先輩はその中で毎回1位取っているし、とてもすごいですね。(他人事)
え、あの人が!?あの頭脳明晰で運動神経抜群でこの世のものとは思えないような整った顔立ちをしているあのお方が!?
え、まってむりついていけない
「……ねえ」
え、まさか僕顔覚えられたりしちゃった!?
どうしよこの学園で生きていける自信が全くないよ……。
「…ちょっと」
あーいやいやでもこんなパッとしないどこにでもいそうな奴の顔なんかいちいち覚えないか!よし、解決!


