先輩と僕との距離



「…何って、キスだけど。」



「キスだけどじゃないわ馬鹿!こちとらファーストキスなんですけど!?!?」




頭に血が上って先輩だとか考えずに捲し立ててしまった。


しかし先輩はタメ口の方より、二言目の言葉が気になったらしい。



「……へーえ、ファーストキスだったんだぁ。いい事聞いちゃった。」



「は!?それのどこが!いい事なんですか!!!もう知りません!さようなら!」



これ以上話してても埒が明かないと思い、足早に去ろうとする。


「ねえ、」


先輩はまだ僕を引き留めようとする。



「…何ですか」


僕が不機嫌さを露わにすると、



「気に入った。今日から君は俺のペットね。じゃ、ばいばーい。」




…………!?!?!?!?!?