小さい頃は普通に話せていた。
じゃれあったり、からかったり
キミといると楽しかった。
人見知りで、引っ込み思案な私に、
キミは笑いかけてくれたんだ。
ときには、イジられたりもしたけど…
嬉しかった。
すごくすごく嬉しかった。
それはもう、言葉では表せないくらいに。
だけど、私はそっけない返事しかできなくて、
そんな自分がキライだった。
泣きたいくらい、自分に嫌気がさしていた。
なんで素直になれないんだろう?
なんで『嬉しい』って、それだけのことが言えないんだろう?
いくら考えても、答えは見つからないまま
卒業式が訪れた。



