放課後、西日が差し込む教室で机を挟んで前後に座り、世間話を入れつつ問題を解き合うのが定番になっていく。
図書室や自習室がしっかりと整備されている学校なので、教室に残って勉強する生徒はある意味まれで、だいたいいつも貸し切り状態だった。
ただの顔見知りのクラスメートから友人へ。彼と過ごす時間は心地よかった。変に気を使わなくてもいいというか、異性ということさえ意識せずに付き合えた。
あれこれ考えなくても彼の前では私は私でいられて、それを彼はいつも穏やかな笑顔で受け入れてくれていたから。
おかげで最初は現国や英語を教え合うだけだったのに、私と彼はいつの間にかそれ以外の教科もわからないところは聞き合うようになった。
彼は毎日学校に来るわけじゃなかったから、いないときに進んだ授業内容を伝えるのも自然と私の役目になり、それが苦でもなくむしろ楽しみだった。
教えるには自分が理解していないといけないから、授業にもいつも以上に力が入る。ふとした瞬間、彼のためというより自分のためだから!と、改めて自身に言い聞かせたりもして。
そして夏休みも明けた頃、エアコンの効いた放課後の教室で彼が不意に切り出した。
『俺、宇宙に行きたいんだ』
『宇宙?』
どうしてそんな話になったのか。ああ、たしか解いていた現代文の問題が天文台に関する内容だったからかも。
私はさして気にもせず選択肢に目を通していると、彼は珍しく意気揚々と語りだした。
図書室や自習室がしっかりと整備されている学校なので、教室に残って勉強する生徒はある意味まれで、だいたいいつも貸し切り状態だった。
ただの顔見知りのクラスメートから友人へ。彼と過ごす時間は心地よかった。変に気を使わなくてもいいというか、異性ということさえ意識せずに付き合えた。
あれこれ考えなくても彼の前では私は私でいられて、それを彼はいつも穏やかな笑顔で受け入れてくれていたから。
おかげで最初は現国や英語を教え合うだけだったのに、私と彼はいつの間にかそれ以外の教科もわからないところは聞き合うようになった。
彼は毎日学校に来るわけじゃなかったから、いないときに進んだ授業内容を伝えるのも自然と私の役目になり、それが苦でもなくむしろ楽しみだった。
教えるには自分が理解していないといけないから、授業にもいつも以上に力が入る。ふとした瞬間、彼のためというより自分のためだから!と、改めて自身に言い聞かせたりもして。
そして夏休みも明けた頃、エアコンの効いた放課後の教室で彼が不意に切り出した。
『俺、宇宙に行きたいんだ』
『宇宙?』
どうしてそんな話になったのか。ああ、たしか解いていた現代文の問題が天文台に関する内容だったからかも。
私はさして気にもせず選択肢に目を通していると、彼は珍しく意気揚々と語りだした。


