くっきりと、それぞれの星の大きさも色が違うのもわかる。これが普段はひとつの星に見えるなん不思議だ。
じっくりと眺めて、私は望遠鏡から顔を離す。
「なんだか地球と月みたい」
「近いかもね」
穂高がもうひとつの望遠鏡を調整していた。
「さっき白木さんも言ってたけど、あの有名な『銀河鉄道の夜』で作者の宮沢賢治はアルビレオをトパーズとサファイヤに例えているんだ」
それぞれの星にも一応、記号的な名前が割り振られているらしいが、『アルビレオ』というのはこのオレンジと青の星を合わせての名称だ。どちらが欠けてもアルビレオにはならない。
「それにしても、ひとつの星に見えるってことは地球からものすごく遠いの?」
「地球からの距離は四百三十四光年先と言われているよ」
「全然、ピンと来ない」
「とにかく、すごく遠くってことだよ」
穂高は笑った。今、空に見えている星でも、光が地球に届くまでの時間の関係で実際にはもう存在しないものもあるという話をよく聞く。
広い宇宙で新しい星が生まれ、命を終えていく。
「もしかして、アルビレオにも私たちみたいな人間が存在したりするかもしれない?」
「だとしたら、まさか自分たちの星が四百三十四光年先の星にいる生物たちに観察されているなんて思いもよらないだろうね」
「僕たちも、どこかの星から観測されているかもしれないよ?」
白木さんが間髪を入れずにおかしそうに言ってきた。確かにその通りかもしれない。想像して私と穂高も笑う。
「この広い宇宙でずっと離れずに、ふたつの星は回って輝き続けているんだね」
アルビレオを地球と月に置き換えて想像してみる。目を閉じると、瞼の裏に、輝くオレンジと青の星が映った。
じっくりと眺めて、私は望遠鏡から顔を離す。
「なんだか地球と月みたい」
「近いかもね」
穂高がもうひとつの望遠鏡を調整していた。
「さっき白木さんも言ってたけど、あの有名な『銀河鉄道の夜』で作者の宮沢賢治はアルビレオをトパーズとサファイヤに例えているんだ」
それぞれの星にも一応、記号的な名前が割り振られているらしいが、『アルビレオ』というのはこのオレンジと青の星を合わせての名称だ。どちらが欠けてもアルビレオにはならない。
「それにしても、ひとつの星に見えるってことは地球からものすごく遠いの?」
「地球からの距離は四百三十四光年先と言われているよ」
「全然、ピンと来ない」
「とにかく、すごく遠くってことだよ」
穂高は笑った。今、空に見えている星でも、光が地球に届くまでの時間の関係で実際にはもう存在しないものもあるという話をよく聞く。
広い宇宙で新しい星が生まれ、命を終えていく。
「もしかして、アルビレオにも私たちみたいな人間が存在したりするかもしれない?」
「だとしたら、まさか自分たちの星が四百三十四光年先の星にいる生物たちに観察されているなんて思いもよらないだろうね」
「僕たちも、どこかの星から観測されているかもしれないよ?」
白木さんが間髪を入れずにおかしそうに言ってきた。確かにその通りかもしれない。想像して私と穂高も笑う。
「この広い宇宙でずっと離れずに、ふたつの星は回って輝き続けているんだね」
アルビレオを地球と月に置き換えて想像してみる。目を閉じると、瞼の裏に、輝くオレンジと青の星が映った。


