星降る夜の月



「不倫じゃないわ。

あたしはあの人と離婚したのよ!

知った口ばっかり偉そうに利く亭主関白で嫌だったのよ!」


……え?


離婚、していたの……?


知らない。


聞いていない。


いつの間に?


言葉が出ない。


そういうのは、普通は子供にも報告することなんじゃないの?


なのに、どうして。


怒りで部屋を飛び出した。


まともにリビングに足を踏み入れたのはいつぶりか。


「……そんなのお母さんの勝手じゃん。

結婚相手を見誤った自分が悪いんじゃない!

……勝手なことしないでよ!

他の男に手を出したいからって子供に相談もせずに勝手に離婚なんかするな!

私の気持ちも聞かずに!

馬鹿じゃないの!」


なんでお父さんがここまでされないといけないの。


仲がすごくよかった訳ではないけれど、私の事にはお母さんより理解があった。


「もう連絡だって取れないじゃん!

なんてことをしてくれたんだよ!」