星降る夜の月



自分が不利になると必ず逃げる所は全く変わっていない。


学校に行かない目的が、果たされていない。


「まあ朱璃はお前のそういう所も分かっているから無理に来いとは言わねえだろ。」


「うん。

……ねえ、どうして朱璃は別れたの?」


朱璃と湊はお似合いだ。


「……分かっていたんだよ。」


「ふうん」


見上げると、半月が地平線の近くにあった。


月は、変わらない。


「じゃあ、おやすみ」


「ん」


静かにドアを開ける。


明かりが漏れたことで、まだ起きているのだと知る。


「あんた、どこ行ってたの!

毎日毎日学校に行かないでほっつき歩いてばかりで!

お母さんは恥よ!」


「そうやって近所の迷惑も考えずに怒鳴り散らす方が恥だよ。」


頭では言ってはいけないと分かっている。


だけど、止まらない。


「不登校の娘がいるなんて、ご近所さんは家をバカにしてるのよ!

学校に行きなさい!」