「あのさ」

やっと口を開いた優羽に

私も真実も同時にピクッと身体が反応した。

「正直どう話せばいいのかわかんないんだけど…
とりあえず…今までのこと話すわ」

私と真実はまたも同時にコクリと黙って頷いた。

「実はね…」

またまた真実と私は同時にゴクリとつばを飲む

「私…彼氏と別れることにしたの!」

苦しげに顔を歪めてそう辛そうに
言い放った。

そうなんだ…
彼氏とね…私彼氏いたことないから
わかんないけど…
それはものすごく辛いだろうね…。

って…そうじゃなくて‼
え⁈彼氏?誰の?

『「え⁉」』

真実と私の声がまたも重なる

なに?どういうこと?
私いまどこにいるの?
これは夢なの?

混乱しそうな頭をぶんぶん振り
気を落ち着かせる

大丈夫大丈夫。
ここは優羽の家で優羽の部屋
厳密に言えば優羽の家族みんなの家であり
優羽のお父さんが頑張って立てた立派な一軒家
て違う!いや違うくない!
正しい!正しいんだけど!
今はそんなん関係ないから!
冷静に冷静に…ほっぺたをつねる。
ほら痛いでしょ?これは現実。
馬鹿な思考を急いで停止し優羽に向き直る。