サッカーの王子様


『聞こえてたんですか!?』

私がそう問いかけると

「あぁ!元々俺耳えぇねん!だからな、あんま聞き漏らしとかしないねん!!」

得意気にそう言った。

さいですか…。

私も耳はかなり良いんだけどね。

「隣の県まで行かなあかんなぁ~。高速道路使うか…。」

キャンプのしおりを見ながらブツブツ言う水巻先生…

「でも…高速道路使えるほどお金持ってんですか?」

水巻先生の呟きにそう問いかける星村君…

「あほ!!バカにすんなや!!そんくらい持ってるわ!!」

そう言いつつ心配そうに財布の中身をチェックしている水巻先生…

そして

「あとから校長に請求したる!!」

そう一言呟いて車を高速道路に向けて発進させていた…

それから車に揺られること

4時間半…

『先生…まだ着かないんですか?』

「も-すぐやも-すぐ!!せかすなや!!」

目的地にはいまだたどり着けず…

同じような会話を何度しただろう?

この4時間半という長い時間のなかで…