私はその場に立ち止まったまま…

ずっと下を向いていた…

星村君と女の子の親しげな場面なんて見たくなくて…

そんな私に気づいたのか

「月岡さ~ん!!」

下を向いていた私に聞こえてきた声…

誰の声かなんてすぐに分かるよ…

私の好きな星村君の声だって…

私の居る場所は

星村君の居る場所から

結構離れてるのに…

気づいた星村君…

そんなことがすごく嬉しく感じる…

ほんの些細なことで小さなこと…

でもこんな場所にいるのに気づいてくれたのが

まるでここにいるのが分かっていたみたいに

私を見つけ出してくれたみたいで…

単純に嬉しかった

気分の浮き沈みが激しい私はまるで風船のよう…

ふくらんではしぼんで…

星村君の何気ない行動や言動に大きく揺れる…