結局私たち3人は自分の席に座ることもせずに ずっと話し込んでいた。 しばらくすると 「みんな席に着くで~!!」 という独特なイントネーションで教室に入りながら 若い先生らしき男の人がみんなに声をかけて 教卓と黒板の間に立った。 “この先生の口調って関西弁?” 私はその位にしか思ってなかった。 まさかこの先生が私の失われた記憶の鍵を 解いてくれるなんて思ってもみなかった。