私は俯いたまま、 首を大きく横に振って否定した。 そして、 真っ赤な顔を、 恥ずかしながらも上げて、 背の高い星村君を見上げて、 星村君の綺麗な黒い瞳から目を逸らさないように、 見つめて、 必死に言った。 『あっあの!! ありがとう!! 保健室まで運んでくれたんでしょう? 重かったよね? ごめんね…。 まだ知り合ったばっかりなのに、 迷惑かけて…。』