僕と彼

僕のせいだ。そう、全て僕が悪い。桜庭と関わったから。桜庭と出会っていなければ、こんなことにならなかった。
僕がこの学校に来たから。
そんな事を考えていたら涙が出そうになり、廊下を走って外へ出た。
クラスは多分、僕がアヤノを泣かした話で持ちきりだろう。
こんな急に来た転校生の話を信じてくれる人は、誰もいない。どうしたらいいのか分からない。
もう終わりだ。転校初日にこんなんじゃとても生活出来ない。でも母には心配かけたくない。だから、自分で何とかする。大丈夫、僕なら耐えられる。
涙をふいて、僕はもう一度教室に向かった。