ハッと、目覚めた。
随分昔の決意を今更思い出したんだ。
なんで夢に出てくるんだろう。
でてこなくてもわかってることなんだから。
これ以上あたしを縛り付けないでよ。
うざい、嫌い、死ね。
そうでしょ。
これさえ言えば、茜は離れていくでしょ。
わかってる。
わかってる話なんだ。
でも、どうしても。
あの子にそういう勇気をあたしは持てなかったの。
リビングに行くと、やっぱりお母さんはいなかった。
昨日から続いてる仕事が終わったら、1日休みらしい。
店長さんたちが心配して休ませてくれたんだって。
お母さん頑張ってるから。
なにも食べる気が起きない、あんな夢見て。
いい気持ちになんてなるわけない。
なんとなく制服に身を包み。
ふわわわわと、あくびをした。
たまらなく眠い、できればサボりたい。
でも、お母さんに迷惑はかけられないから。
ガチャりとドアを開けて、行ってきます、と呟いた。



