怖い、怖い、怖、い、こわ、い、こ、わ、い…。 心臓に突き刺さったような気がした。 怖いだけは、言われたくない。 あんたの方がずっと怖くて恐ろしいよ。 言いたいのに、口がうまく回らない。 ぐるぐると目がまわる。 やめて、それは、それは…。 「怖くなんてないよ?詩乃」 凛とした声が、教室に響いた。