アイリ「ん?

知り合いでも いるの?」




「は? ま、まさか…


病院なんか、用事ねーし!」





アイリ「…そう」




店員「お待たせいたしました」














この日は、アイリと 飯食って

携帯番号を交換して 家に帰った。






「ただいま!」



………




………




(なんだよ! お袋、どこ行ったんだよ)






この日 母親は お隣の アイリ家で

早速、飲んでいた。





ピッピッピッピッ…




携帯?



(誰だ?)





アイリからの 電話だった。


ピッ


「はい」




アイリ「もしもし、ユウちゃん?」



「うん。 どうした?」



アイリ「今ね、ユウちゃんの

お母さんと、うちの両親で

お酒飲んでるんだけど…」



「はあ?お袋?」



アイリ「うん。……それで、

私 家に居にくいから

ユウちゃんの 家に

行ってもいい?」



「ああ、そうか、わりいなぁ~

じゃあ、うち来いよ」




アイリ「ホント? すぐ行くね」



「おう。……じゃあな」






5分も しないうちに アイリは

家に着た。





俺は 玄関でアイリを待っていた。






アイリ「ごめんね ユウちゃん」



「いいよ、こっちこそ

お袋が 迷惑かけて 悪かったな」


バタン!



俺は アイリを 部屋にいれた。





アイリ「やっぱり、変わったね

ユウちゃんの部屋。」





「そうか?」



アイリ「うん。男 臭くなった…」



「男 臭く?

なんの 匂いだろ?」



アイリ「…そうじゃなくて、


なんとなく、

全部の 物が、

男って 感じ。」





「ふぉ~ん」




アイリは 物珍しげに 部屋中を

見渡していた。











アイリ「あ、これ?


まだ 持っててくれたんだ!」




アイリは 折り紙で折った

紙のウサギを 手にとった。





アイリ「この中に 書いたの

消えちゃったよね?」





ガサガサ……





「……消えてないよ。」





その ウサギの折り紙の中には


[私は ユウちゃんと結婚します]

[僕は アイリと結婚します]


と、書いてあった。




アイリが転校する 前の日

2人で書いた……






アイリ「……捨てなかったんだ?」




「捨てる? なんで?」



アイリ「だって……

子供の頃の 冗談だしさっ」




「まあ、そうだけど、

思い出に とって置いた」




アイリ(……冗談、だよね…)



「そんな事より、なんか飲む?」



アイリ「あ、……うん」




「じゃ!取りに行ってくるな」




バタン!






アイリ(……'そんな事'かぁ………


そうだよね、7年前だもんね…

……………。)







ガタンっ!


ドコドコ……!


ガタンっ!





アイリ「?」







「いってぇぇぇぇ…」





俺は 台所に行く途中

階段から 転げ落ちた。






タッタッ…



アイリ「…ユウちゃん?」





「ハハっ……… あっ、痛い。。。」




アイリ「ユウちゃん 動いちゃダメ!

これ、足の腫れ方!

折れてるかも!」






「……う、そ?……………いてっ!」









ガラガラ~!





母親「たらいま~~~」




上機嫌で 酔っ払った お袋が

帰って来た。





母親「あら?ユウジロウ!

こんな所で 寝ちゃダメでしょ」






アイリ「お、お母さん!

ユウちゃん 階段から

落ちたんですよっ」




母親「………え?……は?ホント?」





「……見てのとおり………イタっ!」




アイリ「…とにかく、病院行こ!」





「……病院? 」





母親「……ごめん、アイリちゃん

私、飲み過ぎたから

頼んじゃっていい?」



アイリ「はい。」



「病院は 嫌だー!」





アイリ「じゃあ、私、車取りに

行って来るね!」








アイリ に連れられて 病院へ

行く事になった。






向かった病院は



駒川総合病院!