元彼は 嬉しそうに ヒカルに近づいた






俺は 視線を空しつつ

2人が気になってしょうがなかった







「あん?」



元彼は ヒカルの おデコを

手で抑え 心配そうな 顔をした。




(なにやってんだよ あいつら…)


その手を離すと 元彼は

ヒカルの 肩を一回叩き 微笑んだ





ヒカルがトラックを降りて

5分後、


ヒカルと元彼は


お互い 手をふり別れた








バタン!






ヒカル「ごめん…… さあ、


現場 行こっか」





俺は、再び トラックを走らせた





ブォーーん!





「………楽しそうだったなぁ?」






ヒカル「そう?」




「おデコに 手、当てられて 笑ってたじゃんか」





ヒカル「ああ、あれ?


私の 顔色が悪かったから

熱があると 思ったみたい」





「熱? ……ふーん」





ヒカル「……でもさあ、あんたには、

関係ないよね! 正直!」







「……そうだな!」



俺は 荒げた口調で 返事した。






ヒカル「…怒ってんの?」




「なんで俺が、怒んの?」



ヒカル「……そうだよね、関係ないもんね」












ーその後 一切 会話は無かった







現場に着くと、仕事の話しはしたが、

それ以外の話は 特になく

午前中の仕事は終わった………






トラックに乗り込み

いつもの公園に 行く途中

コンビニに寄った


俺は オニギリとお茶とコーヒーを買った。



今日は ヒカルも 弁当を作れず

コンビニで 昼飯を買った。




特に会話なし。







公園に到着した。





「俺、外で食うな」




ヒカル「……うん」





俺は 公園の片隅のベンチに座り

昼飯を食べた。





その間 トラックの中の ヒカルを

何回か見た。

何度か 目は合ったが その度

目をそらした。





出発時間が 近くなったので

トラックに 戻った。








ヒカル「……今日? 会えないよ」





ヒカルは 携帯片手に

誰かと電話をしていた。





バタン !




とりあえず 俺は トラックに乗った。





ヒカルは 手で口元を 隠し

窓の外の方を見て 話ししていた。





ヒカル「…だから……今日は…」





(……早くしろよ!)




ヒカル「……うん、わかった。

じゃあ いつもの公園で…

………… はい。」





(ハアー、やっと、終わった)









ヒカル「………ごめん……」




「もう、動いていいか?」



ヒカル「うん、お願い」





………




………



沈黙…


……





……








ヒカル「……元彼が会いたいだって」






「ふーん」




ヒカル「…もう、ホントは

会うつもりないんだけどさ」



「ふーん」





ヒカル「どうしても 会って 話しが

したいからって、」




「ふーん」






ヒカル「夜、会う事にしたんだ…」





「……会うんだ?」





ヒカル「………」



「まあ 俺には関係ないけど…」











またまた、沈黙が続いた………