人形の君に心をあげる。




”あの場所”を出ることが決まってから、俺はほとんどリサーチをする時間がなかった。


学校を退学する直後に”今日”という誕生日が近づいていたからだ。



そのため、次の生活の準備はおろか、前の生活に終止符を打つ作業に負われていた。



何とか前の生活を終える準備は間に合ったけど...


仕事はねえし

家もねえ


ほんと、俺、どうするかな...



「寮付きの派遣とかで働けねえかな...」

なんて呟きながら、また仰向けに倒れこむ。




空からは太陽が光を放って俺を見下ろしている。




「ああ、うぜえ...」