人形の君に心をあげる。




まあ、俺自身もそんな感じだから遂には出席日数も足りなくなり、高校を退学することになった。


高校に行っていた時間は今考えても、無駄としか思えないような日々だったけど、無事に”今日”という日が迎えられたから、もうどうでもいいか...



行く当てもなく歩き、たどりついた河原に寝転がる。




寝転がって見上げた空は雲一つない晴天だった。


その空に輝く太陽の光が俺を射すように照り付ける。


光が目に射し込んで、目くらましのように俺の視界を遮る。




「...まぶしいなあ」


俺は光をさえぎるために腕を目の上に置いた。


腕が作り出す影は、どうしてか俺に安心感を与えるようだった。




...これから、どうするかなあ


出てくるときは早く”あの場所”を出たい一心で先を急ぐ気持ちばかりだったけど、落ち着いて考えてみると、結構まずい状態かもしれない。