ついに”今日”がやってきた。 待ちに待った”今日”が。 「それじゃあね、愛也(まなや)くん。何か困ったことがあったらいつでも連絡してきていいのよ。」 「...」 うるせえ... いつもの通り玄関で靴を履く俺の背中越しに、いつもの”決まりきったセリフ”が聞こえてくる。 俺は何も言わなかった。 靴を履き終えると、すぐさま自分の荷物が入ったカバンを持って玄関の扉に手をかける。 「が、がんばってねっ!」 すぐにでも出ていこうとする俺に、焦ったように短く、それだけ言う。