お前を笑顔にしたいだけ





「晴樹…?寝てるだけ、だよね?
それならお願い、目を開けて…?」



私の呼びかけに晴樹は反応しない。



「ねぇ、晴樹……!
聞こえてるなら動いてよ……!?


あのメッセージは何?
どうして別れたいの?


なんでこんな目に遭ったの……?」



じわりと涙が目に浮かび、視界が歪む。



嘘だ、嘘だ、嫌だ。



何度呼びかけようが、晴樹は全く動かない。
それが本当に怖くてたまらない。



なのに目を閉じて眠る晴樹は綺麗で。



静かに深い眠りについているようにさえ見える。



それが逆に不安が広がって、涙が目からこぼれ落ちる。



理解できなくて、頭がついていかなくて。



そんな時……



病室の扉が開く音がした。