ぎゅっと力強く抱きしめられ、逃げられなくなる。
ドキドキと鼓動が速くなった。
変な、感じ。
嫌と言うべきなのに嫌じゃない。
何故か、村田に抱きしめられて落ち着く自分がいた。
何もう心許してるんだ自分。
馬鹿みたいだ。
「……一週間ちょっとでこんなにも態度変わるんだな」
「う、うるさい…!
離して…!」
「無理。起こした罰としてあと少しだけこのままだからな」
村田は力を強め、私も諦める。
このままでいたいだなんて思うのは、きっと久しぶりだからだよね?
こうやって誰かに抱きしめられるのが。
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