こうなれば起こしてやる。
そう思い、私は村田の近くでしゃがんだ。
「う、わ……」
何この寝顔。
普通にイケメン。
憎いくらいだ。
普段は金髪とピアス、その上睨むように相手を見てくる鋭い目つきで、怖いと印象付けられているのが本当にもったいない。
これ、絶対モテたよ。
モテたくないからわざと不良になったとか?
……絶対ないな。
何か理由があるはずだ。
じーっと村田を見つめる。
起こすのがもったいないくらい綺麗な寝顔。
そう、もう二度と目が覚めないんじゃないかって思うくらい綺麗な……
「……え…?」
今、私は何を考えようとした?



