お前を笑顔にしたいだけ





なんて思いながら移動教室の指定された席に座り、二時間目が始まる。



まだ村田は来ない。



……あ、そうだ。



サボっていて、もしかしたら屋上にいるかもしれない。



そう思い、授業が終わったら見に行こうと思った。



なんでこんな村田のことを気にしているのかはあまり考えないでおいたけど。



それからまた授業に集中するとあっという間にチャイムが鳴る。



汐に一声かけ、私は人がいない端の階段を上り屋上の扉を開けた。



すると……



見慣れた姿が視界に映った。
それは一人の金髪男で。



屋上の真ん中で目を閉じ、眠っていた。



嫌なことがあったらここに来るって言ってたくせに、結局サボりか。