お前を笑顔にしたいだけ





そんなことあってはならないのに。



こんな奴にドキドキするなんて黒歴史もいいとこだ。



「彼女を名前で呼ぶの、普通だろ?」
「だから彼女じゃないってば…!!」



顔を見て言ってやりたいけど、この状況だからできないを



こうなれば意地でも背を向け続けてやる!



そう心に決めた瞬間、村田の片手が私の腰に回された。



今度は何…!?



「なぁ、腹減ったんだけど。
早く食おうぜ」



すると強引に私を振り向かせる。



そしたら村田は離れ、適当な場所に腰を下ろした。



あれ、何もされない…?



「何?もしかして期待してたのかよ」
「そ、そんなわけないでしょ…!」



「ならお前も早く座れよ」



今なら屋上から出ることはできた。
でも、なんでかな。



逃げようと思はなかったのは。