「なっただろ。昨日から」
「私いいって言ってないよね!?」
「黙ってついてこい」
「どこによ!?」
気づけばあまり人がいない場所にやってきた。
「屋上」
「はぁ?それ、本気?」
屋上なんか行けるわけない。
鍵が閉まっているんだから。
「本気。
みんな知らねぇだけで屋上に行けんだよ」
「無理に決まってるでしょ。
みんな行けなかったって、一年の時言ってた」
「これは本館のことだろ。
北館の方は行ける」
「え……?」
それは初耳だ。
確かに綺麗な本館は五階建てで高く、屋上があるイメージがある。
メニュー