お前を笑顔にしたいだけ




「……変なこと言ってないで掃除、やろう」



気まずかったから話を戻し、もう一本ほうきを手に持った私はなるべく村田と離れた場所に行った。



まさから不良人間が、あんな変なやつだとは思わなかった。



それにあそこまで不思議そうに見るなんて逆に失礼じゃない?



やっぱり違いすぎる。



晴樹と違いすぎて共通点を探す気にもならない。



あったところで同一人物なんか絶対ありえないけど。



ちらっと村田を見てみれば、どこか考え込んでるような顔で床をはいている。



その表情は何故か真剣だった。



って、何私こんなに村田の表情なんて気にしてるんだろう。



はっと我に返る。




それにしても……金髪とピアスって離れていても目立つな。



今度は村田の容姿をじーっと見てみた。



普通に偏見なしで見たら、村田ってかっこいいかもしれない。