そんな時、村田晴樹が私の席の前にやってきた。
そして私の姿を捉え、目が合った瞬間……
村田晴樹は何故か目を見開き、一瞬だけ固まった。
え……?
戸惑う私だったけど、途端に村田晴樹の表情はニヤリと悪そうな笑顔に変わった。
な、なにこいつ……。
よく見てみれば綺麗な二重の目なのに、鋭く睨むような目つきだからもったいない。
その上相手を見下すように笑って見てくる。
制服は着崩していて、不真面目。
顔にはすでにいくつもの傷が目立っていた。
こんな奴が晴樹と同じ名前を名乗らないでほしい、なんていくらなんでも最低なことを思ってしまう私。
わかってる、わかってるけど……
晴樹と全然違いすぎて。
まるで、真逆のような人。



