「村田、焦らないで。
無理に思い出さなくていいから」
いつも私ばっかり支えられて、助けられてるから、今度は私が支えたいと思った。
「……でも、嫌なんだよ。
こんなにも里穂に辛い思いさせて、泣かせて。
なのに俺全然思い出せなくて、嫌になる」
「村田……」
だけど、私のためだとしても。
そこまで焦って、無理矢理思い出すのは良くない。
「村田が憶えてなくても、私が憶えてるから。
全部。
だからゆっくりでいいと思う。
知りたいなら私がたくさん晴樹の話すればいい」
そんな追い詰める必要、ないんだよ。
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