「だからもう、自分を下げるようなこと言うなよ」
「うん……」
「ていうかまず言えよ。
いつから知ってたんだよ」
「な、夏休みの時から……」
「は?夏休みって、お前…」
「ご、ごめんなさい」
やっぱり驚くよね。
でも言えるわけないよ、そんなの。
村田が私の言ってる晴樹だよって。
「……悪いと思ってんならもう二度と俺から離れんな」
村田が少し私と距離をとり、じっと見つめてきた。
私も見つめ返す。
なんだか変な感じがした。
本当に…?
本当にもう、離れようと思わなくていいの?
「いいの…?こんな私なんかで…」
「バカか。お前しか無理なんだよ」
村田が表情を緩め、優しく笑った。