今じゃこれも見慣れた風景。 みんなが村田を知っていくたび、好かれていく。 それはクラスに限らなかった。 女子の評判も高く、瞬く間に騒がれてモテるほど。 だから夏休み明け、最初の図書委員の仕事の時こそ最後は二人きりになれたが、あれ以来二人きりになることはなかった。 いつも誰かが最後まで図書室に残り、勉強していたのだ。 それも一人や二人じゃない。 逆に今は大盛況ってわけで。 図書室の先生も喜んでいた。