そんな村田を見て、クラスのみんなも注目し騒ぎだした。



だから廊下が騒がしかったのか。



村田は周りの視線なんて一切気にせず、私に近づいてくる。



遂にはまだ空席である私の前の席に座った村田。



「……はよ」



私に挨拶して、ふっと微笑む村田。
その姿はもう晴樹そのもの。



泣きそうになる。
ここにきてどうして……?



こんなにも晴樹の面影を残しているのに私は、別人として考えていたの?



そんな自分が悔しくて
目の前に晴樹がいて



泣きそうになるのを必死でこらえた。



「…どうしたの?それ」



平然なふりをして聞いてみる。