今日のことが信じられなくて 全て夢だと思いたかった。 また急に晴樹が私の目の前に現れてきて、『里穂』って優しくて温かい笑顔で笑ってくれるんじゃないかって。 でも、今日見たことは全て事実で…… それから数日後、突然晴樹の家族が引っ越してしまった。 表札もなくなっているし、家の外に置かれていたものが全てなくなっていた。 引っ越した……? どうして…? ふと嫌な予感が頭をよぎる。 嫌だ、そんなはずがない。 私は信じない。