お前を笑顔にしたいだけ





いつも私に寄り添ってくれていたと、いうのに……




「……え……?」




そんな時、海に着いた。
外は暗いため、あまり見えないけれど。



その暗闇の中、キラリと目立つ金髪の人を見つけ思わず立ち止まってしまう。



その人物は座って、海の方を眺めていた。



「……う、そ…?」



幻覚?
私が会いたいって思ったから?



信じられなくて、ドクドクと心臓が音を立てる。



どうして…?
どうしてここに……



「村田が、いるの……?」



その小さな呟きは、海の音にかき消されたかと思いきや……



金髪が揺れ、座っていた人物がこちらを向いた。