「話って、どうしたの…?」
私の隣に座る汐をじっと見つめて聞いてみた。
「……色々と、知りたくて」
「え……?」
「村田と、何かあったでしょ?
それで里穂、辛そうだったから…
ずっと聞きたかったけど聞けなかった」
汐が少し暗い表情になる。
そんな風に、思っててくれてたんだ……。
「でも、今日にちゃんと聞きたいって言おうと思った。
私は里穂のことが知りたい。
何を抱えてるのか、全部。
これ以上辛そうな里穂、見てられないよ」
隠せてると思ってたのに、やっぱり隠せてなくて。
こんな私のために、汐はそう言ってくれたんだ。



