お前を笑顔にしたいだけ





「とりあえず出よう!
確か近くにショッピングモールあったよね?


そこ行こう!」



さっきまでの苦しそうな表情は何処へやら、汐は軽快に立ち上がり私の腕を引っ張った。



元気だなぁ。
私も元気になるんじゃないかってくらい。



「そうだね、せっかくだし行こっか」



汐とこんな風に出かけるのはほとんどなかったから、新鮮で楽しかった。



ショッピングモールで色々見て回って、そこでも何か食べたりして。



気づけば夕方になっていて帰ろうと外に出るけど、まだ日は沈んでなくて明るかった。



「里穂と遊ぶなんてあまりなかったから楽しかったぁ!」



ショッピングモールを出て、汐は笑顔でそう言った。



「私も楽しかったよ」



汐の元気もらった気分だ。