お前を笑顔にしたいだけ





一ヶ所ずつ丁寧に手当てしていく。



ひどいところは包帯で巻いたりして、傷が悪化しないように固定した。



「よしっ、終わった」



シャツも脱いでもらったけど、やっぱりそっちの方がひどかった。



痣もできていて、どれだけ不利な状況だったのかがわかる。



「で、どうする?
このまま寝る?」



「…わかんねぇ」



わからないって…そんなの今すぐ決められることだろう。



半分呆れながら、私は道具を直した。



この間ずっと村田は私を見ていて、寝る感じはなかった。



「村田?どうしたの?
まだどこか痛むとこ……きゃっ!?」



そんな村田に違和感を覚え、もう一度近づいてみると突然腕を引かれ、バランスを崩してしまう。