お前を笑顔にしたいだけ





というのに……



「村田、休みか。
久しぶりだな」



一時間目の授業に村田は来なかった。



ここ最近、私とサボることはあっても朝はちゃんと来ていたのに。



それに今日は返事すると言った。
だから来ないはずがない。



だけど村田はやっぱ「来なくて。
もしかしてサボってる?



でもこんな暑い日の中、屋上にいるのは考えにくい。



結局村田は四時間目になっても姿を現わすことはなかった。



心配になった私は、いるわけないと思いながらお弁当を持たずに屋上へ向かう。



そして屋上の扉を開けてみれば……



「……っ、村田!?」



壁にもたれて目を閉じている村田がいた。



その綺麗な顔には傷がついていて、特に体の怪我はすごかったを



シャツから見える腕には傷がたくさんあり、血も出ていた。



身体の方は白いシャツが数カ所血で滲んでいて、そこも怪我をしているのだろう。