お前を笑顔にしたいだけ





安心して、涙が溢れそうになる。



「辛くて一人で溜め込みすぎたらいつかダメになるからな」



「うん……」
「俺でよければいつでも聞くし!」



いつでも聞くって……松木も辛いはずなのに。



いつも隣にいたはずの晴樹が突然いなくなって、大丈夫なわけがない。



それなのに前向きに進んでる松木は本当にすごいと思う。



「ありがとう、松木。
でも本当に大丈夫だから!


じゃあまたね!」



分かれ道でお互い反対方向のため、そう言って私は先に松木に背を向け歩き出した。



一人になった後、私の頭の中にはずっと……




松木の言葉が繰り返され、晴樹のことばかり考えていた。