真剣な表情もかっこいいな……って何考えてんだ!!



急に恥ずかしくなって顔があつくなったところで、タイミング悪く村田がこっちを向いた。



もちろん目が合ってしまうわけで。
時が止まったかのような感覚に陥る。



目をそらさないでいたら……



村田がふっ、と優しく笑った。
それだけで胸が高鳴る私は重症に違いない。



そこでようやく村田から目をそらし、前を向く。



ダメだ、今絶対顔真っ赤だよ。



ノートに黒板の文字を写すフリをして顔を下に向けて隠す。



全然集中できないを
まずこの心臓のスピードを抑えたくて必死だ。



ドキドキうるさいし、全身があついし。



私はそんな状態の中、明日が少し不安に思いながら、今度こそ黒板を見てノートに書き写した。