その後少し話しているとチャイムが鳴り、授業が始まる。



授業中。



先生の話は上の空で考え事をしていた。
もちろん村田のことで。



明日どうしよう、とか切り抜けられる自信がない、とか自分はどうしたいんだろう、とか……。



わからない、自分のしたいことさえも。
ずっとこれの繰り返し。



「……はぁ」



小さくため息をついた後、なんとなくチラッと村田の方を向いてみる。



二列隣の斜め後ろが村田の席だ。



私が避け始めてからもサボることなく学校に来ている村田は、黒板を真剣な顔つきで見ていた。



その表情にも思わずドキッとしてしまう私。