お前を笑顔にしたいだけ





しかも“もっと”って言ったよね?



「む、無理……」
「いいから早くしろ」



無理だって言っているのに、村田は急かしてくる。



これ以上何を言っても無駄だと思い、少し身体を起こして距離を縮めてみれば…



腕を掴んで引っ張られ、バランスを崩した私を抱きしめる村田。



こういうことにならない、とは思っていなかった私。



これじゃあ何も言えない。



そのままお互い口を開くことなく、その状態でいた。



やっぱり落ち着く。
温かい。



そして、泣きそうにもなる。



ぎゅっと背中にまわされた手をずっと離してほしくなくて、このままでいたいなんて思ってしまう。