お前を笑顔にしたいだけ





クラスや他のクラスの女子にまで人気を集めていたから、誰かのところに行っちゃうんじゃないかって不安もあった。



『なら良かった。正直、里穂のこと好きだっていう男子が多くて結構焦ってたんだ』



『それはこっちのセリフだよ。


私なんかよりずーっと晴樹は人気だし、好きだって子多かったもん』



『それは里穂が気づいてないだけだから。
でも逆に良かった。


俺にとったら好都合だったし』



そう言って笑う晴樹はかっこよくて。
胸が高鳴り、うるさくなる。



『じゃあ今日からよろしくね』
『うん…!』



その後二人で笑い合った時は本当に幸せで、頬は緩みっぱなしだった。



嬉しそうで、幸せそうに笑う晴樹の姿を私は今でも忘れられない。



ああ、幸せだなって。
晴樹も幸せそうだなって。



そう、今でも………。