『……あっ、見て里穂。
海の方』
晴樹の言葉通り、顔を上げて海の方を見た。
すると……
『うわぁ、すごい……』
オレンジ色に染まり、私たちや海を照らす夕日。
言葉がうまくでないほど、綺麗だった。
オレンジ色に照らされて輝く海も、夕日自身にも。
つい、見惚れてしまう。
『これ、見せたかったっていうのと、里穂に告白したくて今日連れてきた』
私のために連れてきてくれたんだと思うと嬉しくて、たまらなくなる。
『ありがとう、晴樹。
すごく綺麗だし、告白も……すごく嬉しかった』
だって大好きだったから、晴樹のこと。



