違う、私の心配なんていらない。 だからどうか…… 「紗江さん……晴樹に、何かあったのか教えて……」 崩れ落ちる私の前にしゃがみこむ紗江さんをじっと見つめる。 でも涙で視界が歪んでしまう。 そんな私から紗江さんは視線を逸らした。 ねぇ、どうしてそんなに紗江さんも泣きそうな顔をしているの? やめてよ。 今は眠ってるだけでいつか目を覚ますって言ってよ。 「り、ほちゃん……落ち着いて聞いてくれる?」 紗江さんの声は少し掠れていて、震えていた。