神様には成れない。



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「私の携帯、使ってもよかったのに」

「そうなんだけど、ちょっと落ち着こうと思って」


連絡がつかない事がなかっただけに、少しばかり焦燥感に襲われただけだと言い聞かせ、一端話を切り上げて最初の目的であった充電器を買いに外に出て来ていた。

暇だから、と京ちゃんも一緒に買い物に着いて来てくれている。

と言っても、家の近くに電気屋がある為に早々に目的は達成しているのだが気分を変える為にフラフラと街中を歩いていた。

目的を達成している筈なのに、帰路に着こうとすらしない私に不安げな瞳が向けられる。


「それで?どうするの?」

「……どうしようね?」


私自身、既に落ち着いているつもりではあるのにその先の行動を決められずに、馬鹿みたいに問いに問を返してしまう。

聞き返された京ちゃんは当然ながらに困ったような表情を浮かべた。