「仲いいんだね~~」


何となく微笑ましいような気持ちになりながら、言えばピタリと指が止まった。

それはちょうどクレープを二人して持っている写真で、二人とも学生服を着ているようだった。

彼女が流すままに見ていた為に、あまりじっくりは見れていなかったが、彼も彼女も幾分か今より少しだけ幼い印象を受けた。

二人とも整った顔立ちをしているからか、ジッと見ていると写真と言えども照れが生じてくる。


「う……」

「あれ?瀬戸さん顔赤くない?」

「本当ですね。人の熱気もありますし、もしかしてのぼせました?」


それはとても今更な事なのだ。写真なんかじゃなくて本人が目の前にいるのにどうしてこうも過剰に反応しているのか。

しかしながらどうにも出来ずに、ぶわっと顔が熱くなっていくのを実感する。


「大丈夫?俺送ってくから帰ろうか?」

「えっ、あ、あの、えと、そうじゃなくて……!!二人ともやっぱり綺麗な顔してるなって、思っ……」

「「え?」」


体調は悪くないと言う旨を伝えたかった筈なのに、どうも私は誤魔化す事も嘘を吐く事も上手くないらしく不用意な事まで口走しってしまう。

キョトンと二人して同じ反応を示された事に、私の羞恥心を更に煽る。