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「本当にごめんね~~レポートの再提出に付き合せて」

「ううん。全然いいんだよ」


開口一番に莉子ちゃんに謝られる。

何でも書式間違いで再提出を命じられたらしいのだが、こういったものは早い内に処理してしまった方がいいと、講義終わりに図書館に籠っていた。

私も私で、七月に行われるオープンキャンバスの雑務の手伝いを待っている間に進める事が出来たので、有用な時間だったのだ。

ともあれ、今日の目的はと言えば大学終わりに甘い物でも食べに行く事だったので今は場所を移して、莉子ちゃんがおすすめのカフェに来ているのだが。


「それにしても、今日は……凄いパンケーキだね」


色とりどりのフルーツが乗せられていて華やかなのだが、三段重ねのパンケーキの高さ以上ある生クリームも添えられていて、見た目にインパクトを持たせている。

スマホのカメラを起動させて写真を撮ってからそれに手を付ける。

一口サイズに切って口に運べばフルーツの酸味が口に広がる。どうやらパンケーキ自体はあまり甘くないみたいだった。


「いかにもスイーツって感じで見ていて楽しいでしょ~~」


嬉しそうにしながら莉子ちゃんは大きくパンケーキを切り分けて食べ始める。

モゴモゴと口を動かしながら美味しいのか感嘆の声を漏らしていた。


「そういや、瀬戸ちゃんピアス開けたんだね~~」


唐突に話を振ってくるのは女子特有の現象だろう。

莉子ちゃんはジッと私の右耳を見ていた。反射的に自らの耳に触れながら答える。