それは現在時刻夜の10時。桜も散ってしまった公園での出来事だった。

そもそも、どうしてこんな時間にこんなところにいるかといえば、単純にコンビニのバイト帰りだからである。

いつものように二人揃ってあがり、いつものように二人揃って帰り、いつものように公園でジュースを買いベンチに座って休憩をしていた。

そう、奇想天外な告白をしてきた相手は何も知らない人と言うわけではないのだ。

同じバイト仲間であり、別の大学に通う男の子である。


「あの~~、聞いてる?瀬戸さん」

「あ、え、うん」


その相手に問い掛けられて我に返る。

顔を上げた先で合った目は、夜空の星を吸い込んでキラキラと輝いているように見えた。

告白をしてきた。その事実は聞き間違いでなければ変わりないのに、相手はケロッとしていたのだ。