神様には成れない。




首を傾げる事しか出来ず、理解に及ばない。


「淵くんの言ってることが難しい。分からないよ」

「あはは、だよねぇ」


苦笑いを浮かべるけれど、困っているのは私のほうだ。

私の言うことと淵くんが言いたいことは微妙に違うらしい。

何がどう違うのか。その違いを見つける事は私には難しい。


「困らせちゃってごめんね。まあこの話は下卑た話になるから置いとくとして、逸れちゃった本題に戻ろうか」

「??うん」


分からないことを無理に追求する必要性はない。だからこそ、言われるまま頷くしかないだろう。

気持ちとしては大分落ち着いていて、もう既にいつもの世間話の域で私は聞くことが出来ていた。


「と言っても簡単な話なんだけどね。俺、心霊現象とかが好きでよくそういった本を読んだりしてるんだけど…あ、心霊スポットとか行ってないから安心して」

「そこは心配してないけど。何だか意外だね」

「ね、よく言われる。まあ、ただのなんの変鉄もない趣味なんだけどさ、最近臨死体験についての記事を読んだからこんな告白をしたんだ」


まさか告白と臨死体験を同列で語られるとは思いもしないだろう。

彼は同列で語ることを気にも止める様子もなく、続けた。